八木健弌税理士事務所
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クライアントの声

 

よくある間違い編・・源泉徴収事務 -2022年06月01日

 源泉徴収の際、正社員への毎月の給与の源泉徴収ミスは少ないようですが、パートやアルバイト、契約社員、外国人労働者などの正社員以外に対する源泉徴収となると、税額表を間違って適用してしまうことが多いようです。
 大切な事は、源泉徴収では、パートやアルバイト等も正社員と同様に扱うということです。



T.アルバイト等の源泉徴収の際、税額表を間違って適用した。


@アルバイト等の場合
 ・アルバイトから「扶養控除等申告書」が提出されているかを確認する。

  提出されている・・・・・税額表の月額表か日額表の甲欄を適用。
  提出がない・・・・・・・税額表の月額表か日額表の乙欄を適用。

A日雇いや2か月以内の短期アルバイトで日給あるいは時給を支払っている場合
 日額表の丙欄を適用。ただし期間延長や再雇用によって2か月を超えたときは、超えた日から月額表、
 または日額表の甲欄か乙欄の適用となります。

B源泉徴収する必要がない場合
 例えば、次のように税額表により税額がゼロの人は源泉徴収する必要はありません。
 ・2か月以内の短期アルバイト等は、税額表の日額表の丙欄を適用しますが
  日給9,300円未満の場合は、税額はゼロになるので源泉徴収は不要です。



U.外国人労働者の給与の源泉徴収をしなかった 

 外国人労働者に対しても源泉徴収は必要です。ただし居住者か非居住者かによって取り扱いが異なります。

 居住者・・・日本人の場合と同様に源泉徴収と年末調整を行います。
 非居住者・・原則的には、給与等の支払額の20%を源泉徴収します。

 ※「居住者」とは、国内に住所を有し、または現在まで引き続いて1年以上住んでいる場合のある人をいいます。

 日本と租税条約を締結している国(米国・英国・フランス・ドイツ・中国・韓国など)の場合は、その条約が適用されます。

 ※一般に、国内法による源泉徴収税率よりも租税条約上の税率の方が軽減されているため、日本における非居住者が日本における配当・利子・著作権使用料などの所得等を有する場合、これらの所得に対して租税条約の適用を受けるためには、租税条約に関する届出書を給与の支払者を通じて提出します。


V.源泉徴収の必要があるのに徴収しなかった

 例えば、アルバイト等に対して源泉徴収しなければならないのに源泉徴収していなかった場合、本人から源泉所得税相当額を徴収することになります。
 すでにその本人が辞めてしまっていて連絡がつかず、徴収できないときは、支払った額を手取り額として税引き前の金額を逆算し、それに対する源泉徴収税相当額を会社が負担し納付することになります。


W.弁護士、個人事業の外注先など社外の人に報酬・料金を支払ったとき源泉徴収漏れがあった。

 社外の人に税金の修正をしてもらうことは容易ではありませんが、源泉徴収漏れに気づいたら、まず先方にその旨を連絡し、源泉所得税相当額を支払ってもらう必要があります。
 また、報酬・料金の源泉徴収税率は原則的には10%ですが、以下のような注意を要する点があります。事前によく確認して下さい。

 ・支払先が法人の場合は源泉徴収は不要
 ・1回の支払金額が100万円を超えた場合、100万円までは10%、
                 100万円を超える部分は20%
      など

 源泉徴収の間違いに対する事後処理には手間と時間がかかるため、税額計算の際には再チェックするなどミスや漏れのないようにしましょう。

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